世紀末の歌6

天才が愛した女


恋は喜びや楽しさで、やがて終わってもアルバムにはさめるものだ。


ときどき懐かしんで開くことも出来る。


だが愛は違う。愛は悲しみも刻み込むものだ。
お互いの心に、思い出に出来ない傷をも刻み込む。


共に生きていくから。


人は所詮孤独な生き物だから、相手に深く傷を負わせ、また一方で
包帯を持ち寄るという自虐的なことをする。


その瞬間の繋がりが、永遠に安らぎに変わることが愛なんですね。


愛が懐かしい思い出になるのは、相手が死んだ時だけなんだろうな。
互いに疑うこともなく。



ハローベイビー
僕がみかん色の夕陽にとけても
僕のことを忘れないでね
どうか僕を忘れないで